休眠預金活用事業(2020年度通常枠) 報告会

休眠預金活用事業(2020年度通常枠) 報告会

3月20日、福岡県久留米市の久留米大学御井キャンパスつながるめで「休眠預金等活用事業2020年度通常枠事業『困難を抱える子ども若者の孤立解消と育成』事業完了報告会〜次世代を守り持続可能な地域を創るカギ〜」を開催しました。
会場とオンライン合わせて約60名にご参加いただきました。

一般財団法人ちくご川コミュニティ財団は休眠預金活用事業の資金分配団体として、実行団体の認定NPO法人わたしと僕の夢一般社団法人みんなの家みんかと、困難を抱える子ども若者の支援事業に2021年から取り組んで参りました。
本会では2024年3月で事業完了を迎えるにあたり、3年間の事業の成果や今後の取り組みについて発表しました。


冒頭、ちくご川コミュニティ財団の宮原信孝理事長よりご挨拶。

まずは、指定活用団体のJANPIA(ジャンピア)より休眠預金活用制度の概要とその広がりについて説明いただきました。
ちくご川コミュニティ財団について「実行団体のニーズに沿った丁寧な伴走支援」「財団のPOを中心とする連携体制から生まれる機動力があった」と資金分配団体としての特徴を述べられました。
2実行団体について、わたしと僕の夢は「卒業生が帰って来られる楽しい環境づくりがあり、社会に貢献できる人を育てるため連携に挑戦した」、みんなの家みんかは「自然豊かな土地の力を利用し、社会的養護下の子ども若者が施設ではないところで過ごすことで生きることを見つめ直す居場所になった」と、その魅力を挙げられました。

続いて、実行団体の発表です。まずは、認定NPO法人わたしと僕の夢です。

認定NPO法人格の取得や企業によるプロボノ支援、3年連続で実施したクラウドファンディングなどで事業・組織・財政をしっかり成長させました。拠点となる福岡県久留米市から、佐賀県みやき町や熊本県小国町へも教室を拡充しました。
無料塾を利用する子どもたちの非認知能力や学力が上がり、卒業生も安心して利用できる居場所づくりができたことを報告。最後はわたぼくさんが作成した、子どもたちの写真のスライドショーが会場を笑顔にしました。

次は、一般社団法人みんなの家みんかの発表です。

休眠預金活用制度で事業をスタートアップしたみんかさん。事業期間中に任意団体から一般社団法人化しました。
関東など広域も含めた対象者(若者)の滞在、SNSを活用した相談窓口などで対象者との接点を積み重ね、全国の児童福祉施設などとの連携も構築しました。
過疎化が進む福岡県朝倉市の中山間地域ではじめた事業は、対象者や連携先など多彩なステークホルダーが訪れる居場所となり、3年間の交流人口は延べ8,974人に達しました。
建設中だった若者の居場所(家)「本みんか」は今春、完成です。

ちくご川コミュニティ財団は、資金分配団体として事業設計から伴走支援までを振り返りました。

筑後川関係地域で、貧困や社会的孤立などで困難を抱える子ども若者が居場所や相談場所を持ち、地域で学び、働きながら成長し、持続可能な社会の担い手となるモデルができている状態を目標に、本事業をスタートしました。
実行団体それぞれの地域や活動、そこで働く方々のニーズに合わせた伴走支援メニューを展開。
私たち自身が成長させていただき、地域のリソースとしての役割を果たすことができるようになりました。

最後に、評価アドバイザーで久留米大学基盤教育研究センターの中村寛樹教授に事業総括をいただきました。
中村教授は「日本の休眠預金事業のモデルとなり他の地域でも参考にしてもらえる。そのカギを開けたのがこの3年間の事業」と評価。「3年間の成果は客観的に見ても素晴らしい」と述べられました。

実行団体のブースでは来場者の方々との交流が続きました。

カフェコーナーではドリンクと久留米黒棒本舗さんの美味しい銘菓をいただきました。

当財団インターン生が作った特別コーナーも。イベントテーマの「カギ」にちなんで、若者と地域を守る未来に向けた想いを来場者の皆さまからお寄せいただきました。

中村香月福岡県議会議員より祝詞もいただき、ありがとうございました。


3年間、私たちの事業を見守っていただいた、全ての皆さまへ心より御礼申し上げます。
筑後川関係地域で、困難を抱える子ども若者の孤立解消と育成に向けた取り組みははまだまだ必要とされています。
弊財団、そして2つの実行団体の活動を今後もぜひ応援してください。

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